女性の病気について

肩こり

肩こりとは、首すじ、首のつけ根から、肩または背中にかけて張った・凝った・痛いなど、こわばった感じや不快感・こり感・重苦しさといった症状の総称をいいます。2013年度の国民 生活基礎調査によれば,女性の訴える症状の第1位です。年齢別にみると,男性では年齢が上がるとともに増加しますが,女性の場合は50~59歳の年代がピークです。

原因

原因となる病気には、頚椎椎間板ヘルニア・胸郭出口症候群・肩関節周囲炎などの首や肩などの骨と筋肉の病気、狭心症・心筋梗塞・肺癌・胃潰瘍・胃炎・高血圧・低血圧などの内科の病気、眼精疲労などの眼科の病気、顎関節症・歯周病などの歯科の病気、耳鼻科の病気などがあります。一方で、原因が明らかでない場合が多く、肥満・やせ過ぎ・なで肩などの体型の影響、ストレスやうつなどの精神的な影響、更年期障害などのホルモン環境の変化、長時間不適切な姿勢を続けた場合などがあります。

実際に肩こりは、頚から肩にかけての筋肉が持続的に緊張すると、筋肉が硬くなり、血の巡りが悪くなって筋肉への血流が減ります。そのため、酸素や栄養分が細部まで届かず、乳酸などの老廃物がたまり、それが痛みを引き起こし筋肉を緊張させ肩こりの症状を引き起こします。さらにそれが悪循環を引き起こし症状がよくならない、慢性的な症状となると考えられます。

診断

問診や神経学的診察、特に触診で僧帽筋(背中の上部を覆う大きな筋肉)の圧痛と筋緊張、肩関節動きや首の病気の有無により診断します。器質的な病気がないか、X線(レントゲン)撮影のほか、必要によりCT、MRI、筋電図、血圧測定などの検査も行います。器質的変化がない更年期症状としての肩こりもあります。

治療

明らかな病気があれば、その治療が優先です。そうでない場合は、症状を和らげるために薬物療法、運動療法、マッサージ、温熱療法、水治療法、電気療法などがあります。また、日常生活を見直して、体重の適正なコントロール、睡眠時間の確保、バランスのとれた食生活の実施、首や肩周辺の保温、無理な姿勢の改善をするといったことに心がけることが大切です。

参考文献

  • 1)寺内公一 :更年期のメンタルヘルス.本庄英雄.最新女性心身医学. 東京:ぱーそん書房;259-274
  • 2)高澤 英嗣, 高岸 憲二:【肩こりと後頸部痛の日常臨床】肩こりの病態と症状 本態性・症候性肩こり.脊椎脊髄ジャーナル.29巻11号 .Page1000-1006.2016.11
  • 3)渡邉 和之, 矢吹 省司【中高年女性に多くみられる症候とその対策】肩こり. 産科と婦人科 .83巻4号;Page401-406(2016.04)